坊主戦士(博多弁)第2話

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      香月梨沙
      キーマスター

      ジョーば失うた傷は余りにも深う。失うた代償は大きかった。

      メンバー中最強ん力ば与えられとったジョー…。ただ性格は脆う繊細なもんであった。それ故に誰にも相談できず、色々な事ば考え行動しとったんであろう。リーダーとして俺たちがあいつば頼りにしとったがきっと物凄か負担やったに違いなか。

      なしてあいつばもっと守れんやった。
      とか、
      なしてもっと支えきらんやった。
      とかほんなこつ悔やまるー。

      (許してくれ。ジョー)

      俺たちがこげん状況だがフランソワーズはもっと辛かやて思う。何もしぇんまま部屋にずっと引きこもってしもうとった。

      そげん時やった“彼”に会うたんな…。

      敵は待ってはくれん。そん日も黒か幽霊団ば攻撃する為に出撃しとった俺たちだが、ジョーん死が思うとった以上にあとばひいとったらしゅう徐々に劣勢になっていった。

      (もうつまらん)
      て思うた瞬間、一人の人間が現れ、あっちゅう間に倒してしもうた。

      (誰?)

      瞳は漆黒。姿は比叡山延暦寺ん僧兵か日本の武将ん上杉謙信みたいな、いでたちであった。
      そん瞳は俺たちん身ば案じるごと優しゅう澄み切っとった。

      そん戦いかたは日本刀でシールドば張りつつ攻撃するちゅうスタイルであった。

      瞳ん色ば見てがっかりした俺たち。
      ジョーん瞳ん色と違う…だってジョーん瞳ん色は琥珀色だもんな…。

      “彼”ん姿ば見た途端、誰もが急に胸が苦しゅうなり悲しみがこみあげてきた…一体なして…。

      “彼”はギルモア博士ん方ば見て何も言うなちゅうごと横に首ば振り立ち去ってしもうた。

      (どげなこと?)
      色々解らんことだらけであった。

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