今日、ジェットは朝から機嫌が悪かった。さっき一人で散歩に出かけたので僕は追いかけて行った。
「どうしたの?ジェット、何か機嫌が悪いけど。」
「ジョー。あのさお前も親居なかったよな」
「うん、それがどうしたの」
実は…といって話をしてくれていた。
ジェットの話の内容はこうだ。母親と名乗る人物から手紙が来ていて、是非会いたいという内容だった。
「今更だよな…俺を捨てておいて会いたいなんて…。ジョーお前ならどうする?母親が実は生きていて会いたいなんて言ってきたら…」
「僕は…」
返す言葉も無かった。ジェットの気持ちも解っているからだ。僕なら一度でもいいから会いたいかなとそう返事を返す。
「そうか…」
と言ってジェットは一言も言葉を発することも無かった。僕は堪らなくなってジェットの頭を胸に抱きしめた。
暫く経ち、
「ジェット、戻ろう。皆が待ってるよ」
と言い二人は研究所に戻っていった。